長期的な資産形成の手法のひとつである「ドルコスト平均法」とは?
株式や投資信託の投資手法のひとつに「ドルコスト平均法」があります。
すでに資産運用をしている方はご存じだと思いますが、これから始めたいと思っている初心者の方向けに説明したいと思います。
ドルコスト平均法とは?
株や投資信託などの金融商品は、毎日その価格が変わっています。
それを一度にまとめて購入するのではなく、定期的に一定額ずつ購入していく投資手法のことで、価格が高い時には少ない口数しか買えず、安い時にはたくさん買えることにより、価格が平均化するためリスク分散効果があります。
ドルコスト平均法のメリットとは?
例えば、投資にまわせるお金が30万円あったとして、これを1回で購入した場合と、3回に分けて購入した場合の比較です。
1月の投資商品価格が10,000円、2月が20,000円、3月が5,000円と仮定します。
この商品を1月にまとめて30万円分購入すると、口数は30口、平均単価は@10,000円になります。
いっぽう、1月・2月・3月にそれぞれ10万円ずつ購入した場合、1月は10口、2月は5口、3月は20口と、合計35口購入でき、平均単価は30万円÷35口=@8,571円になります。
このように、毎月一定額ずつ購入していくことで購入価格を平均化でき、結果として高値掴みを回避できるメリットがあります。
また、毎月自動的に一定額購入設定をすることで相場の変動にいちいち反応することがなくなり、徐々に平均単価を下げながら淡々と積立していくことが長期投資をしていくうえでは非常に大切です。
ドルコスト平均法のデメリットとは?
長期的に価格上昇が見込まれる商品を、長期に渡って積み立てる投資のため、すぐに目に見えて効果が現れることは少ないため、短期売買には向いていません。
それから、毎月一定額の積立設定をするため、安値の時に大量買いなどもできません。
また、いくら平均購入価格を下げたとしても売買のタイミングを間違えれば利益を得られない可能性もあることは認識しておきましょう。
まとめ
このように、一定額をコツコツ積み立てるドルコスト平均法は、短期的に大きな利益を求めている人には不向きですが、将来のための長期的な資産形成をしていくうえでは非常に優れた投資手法であり、つみたてNISAや確定拠出年金(iDeCo)では、この「ドルコスト平均法」による積立が行われています。
将来の予測は誰にもわかりません
「いまは高値なんじゃないか」とか、「もう少し下がってから」とか考えていては、おそらくいつまでたってもスタートできず機会を逃してしまいがちです。
はじめるのに最適なのは常に「今」です。
つみたてNISAやiDeCoを利用して、ドルコスト平均法でおまかせ運用が一番かんたんな資産形成の手段だと思います。
15年、20年先の未来のために、はじめの一歩をスタートさせてみませんか?